第26章

「皆、集まったか!?」
 メインクルーが中央作戦室に集まっていた。
「土方、次の戦闘宙域が分かったて本当か?」
 戦闘班長の斉藤が聞いた。
「あぁ。 皆さんも見てください」
 そう言って床のパネルに投影する。
「此処って、[七色星団]じゃないか」
「過去にヤマトが二度の会戦を行った宙域です」
「何故、[七色星団]何だ!?」
「宙域にたちこめる暗黒ガスと特殊な磁場が我々の眼くらましになると判断したのでしょう」
「我々が、[七色星団]のデータを持っている事も計算に入れているはずです」
「その事から、敵は圧倒的な航空戦力を投入してくると覆われます」
「圧倒的ってどのくらいの規模か!?」
 航空隊キャップの加藤が聞いた。
「先の戦闘で戦った艦の大きさから推測しますと五万機は、確実に投入してくるはずです」
「五万機だとっ!!」
「五万機は、流石に骨が折れそうだ」
 ヤマトには、120機のコスモタイガーが搭載されている。
其の5千倍以上の敵機の相手をせよといっているのだ。
「更に敵艦の数も空母100、護衛戦艦30、それ以外にも戦力があると予想されます。 [七色星団]での勝率は、0.25です」
「0.25か…… かなり低いな」
「0.25あれば十分だ!! 我々は、此の壁を必ず突破して大マゼラン星雲へいく。 真田さん、艦の修理は!?」
「後、2時間で終了します」
「技師長!! 次の戦い、必ず直撃波動砲が必要になります。 其のチェックもお願いします」
「分かった。 直撃波動砲の回路チェックもしておこう」
「では、土方、沖田。 作戦の概要を説明してくれ」
「分かりました。 作戦の概要を説明します」
 土方と沖田によって作戦の概要が説明される。
「敵は、エース戦闘機や爆撃機の大編隊でヤマトへ攻撃を仕掛けてくるはずです。 ヤマトだけで全機を撃ち落す事は不可能です。 回転防御レザー砲を使っても防ぎきれないと思われます」
「コスモタイガー隊には、敵機の各個撃破をお願いします」
「あぁ。 全機撃ち落してやるよ」
 作戦会議は、続く。
此処で立てられた作戦が後に名を残す事になる。



「将軍!! 本国から通信です」
 ガルマン兵が報告する。
「繋いでくれ!!」
「了解!! 回路開きます」
 バラン奪還艦隊旗艦のメインパネルにデスラー総統の姿が現れた。
「デスラー総統!!」
 将軍に習って兵士達もスクリーンのデスラーに敬礼した。
「デスラー総統!! ヤマトと共同戦線を張り、無事バラン星の奪還に成功しました」
『ひとまず、ご苦労だった。 お前達は、其のままバラン星の警備に当たれ!!』
「はっ!! バラン奪還艦隊は、此のまま警備につきます」
『わたしは、ヤマトと話をする』
 そう言って、スクリーンからデスラーの姿が消えた。



「艦長!! デスラー総統から通信が……」
 通信兵が報告に来た。
「通信回路を開きます」
 中央作戦室の大スクリーンにデスラー総統の姿が現れた。
『久しぶりだね。 ヤマトの諸君!!』
「デスラー!!」
『古代。 此れから如何する!?』
「我々は、整備が済み次第、[七色星団]へ向かう」
『[七色星団]か…… 懐かしい名だな』
「[七色星団]では、大きな戦いが相次いだ宙域だから」
『私の部下だったドメル将軍が果てた宙域だ!!』
「ヤマトが、暗黒星団帝国と白色彗星帝国の艦隊と戦った場所でもあり……」
『私が、ガミラス星とイスカンダルを破壊した暗黒星団帝国を屠った所だ』
 古代とデスラーは、昔話をしている。
『古代!! 急いでいるのだろう…… [七色星団]を回避していけ!!』
 [七色星団]を回避して行けと言うデスラー。
「其れは、出来ない」
『其れは、出来ないとは如何言う事だ!!』
「折角、君の手に戻ったバラン星が再び敵に奪われるからだ」
『敵に奪い返されるとは如何いうことか!?』
 古代は、予想される敵の戦力を話した。
『其れだけの戦力を投入してくると言うのか!?』
「少なくても其れくらい投入してくると予想している」
『バランの艦隊を援軍につけてやりたいが出来そうにない。 其れどころか、バランに増援を送らないとならんようだ』
 デスラーは、バラン奪還艦隊…… 今では、バラン警備艦隊を強化しないといけないと言う。
『ヤマトの諸君!! 銀河は私が守る。 ヤマトは、[七色星団]の敵を掃討後、敵母星へ向かってくれ』
「わかった。 デスラー、銀河系の事は頼んだ!!」
『今、全銀河の国家に戦力を集結させている。 ガルバート帝国に対抗しうる戦力には程遠い。 戦力の増強が出来次第、大マゼラン雲まで進出、防衛線をはる。 ヤマトの諸君の健闘をいのる』
 そう言って、通信は切れた。
「艦長!!」
「真田さん、整備と修理は!?」
「終わった。 何時でも発進できる」
 整備と修理が、終わったと言う真田。
「よし。 総員配置につけ!! 之より[七色星団]へ向かう」
 ヤマトは、歴史に残る大会戦が行われる[七色星団]へ向かった。

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