第22章

バラン宙域……
「敵機来襲!!」
 加藤は、コスモタイガー隊を指揮して迎え撃つ。
「絶対に一機で戦うな!! 複数機で迎撃に当たれ」
加藤が見方に指示をだす。
「「「「「了解」」」」」
 了解の返事が各機から返ってくる。
「さぁ。 行くぞ!!」



「コスモタイガー隊、敵機との交戦に入ります」
 航空管制の女川浩介が電算室長に報告する。
「よし。 しっかり管制をしろ!!」
「了解!! 管制を行います」



「司令。 全機発進しました」
「よし。 敵機を撃ち落せ」
 コスモタイガーを撃ち落せと命じるホルギリス。



「ヤロウ共、撃墜ゲームの開始だ!!」
 ガルバート機の隊長が言った。
『待ってました』
「油断だけは、するな!! 油断したら撃墜されるぞ」
 隊長は、コスモタイガーを強敵と判断した。
「喰うぞ」
 ガルバート機が一斉にコスモタイガーへ飛んでいくその数500機にも及ぶ大編隊。



「将軍!! 如何しますか!?」
 副官が聞いた。
「瞬間物質移送機は、駄目…… 亜空間魚雷も駄目、主砲も駄目」
「残るは、デスラー砲とガルマンカートリッジタイプの魚雷です」
 ガルマン艦隊は、攻めあぐねていた。
「せめて惑星破壊ミサイルがあれば、敵艦内に送り込んでやれるのに」
「将軍。 無い物の事を気にしても意味がありません。 現有戦力でがんばりましょう」
「全艦、爆縮ガルマンカートリッジタイプの魚雷を装填!!」
「全艦、爆縮ガルマンカートリッジ魚雷装填!!」
 グラルバジャルは、爆縮ガルマンカートリッジ魚雷の装填を命じた。
「之で駄目なら、デスラー砲を使う」
「しかし将軍!! デスラー砲は、仕えません」
「如何してだ!?」
「ヤマトの艦載機隊が敵機と空中戦を繰り広げているからです」
「之で、デスラー砲は使えないな……」
「各艦、爆縮ガルマンカートリッジ魚雷装填完了」
「よし。 発射!!」
 亜空間内のガルマン艦から爆縮ガルマンカートリッジ魚雷が発射された。



「司令。 亜空間ソナーに感!!」
「今度は、何だ!?」
「また、魚雷です」
「アイツ等、バカだな……」
「はい。 魚雷が効かないことぐらい分かっている筈です」
 しかし予想に反した事が起きた。
 見方艦が爆発して轟沈したのだ。
「何が起こったのだ!!」
「見方艦が敵の魚雷で轟沈しました」
「タダの魚雷程度の攻撃で沈むはず無い!! 敵の魚雷を調べろ」
 敵の魚雷を調べるよう命じたホルギリス。
 その間にも攻撃を受けるガルバート帝国のバラン防衛艦隊。
 上からは、ヤマトの攻撃。 下からは、ガルマン帝国の潜航艦の攻撃だ。


 真上と真下…… 彼の大帝国が崩壊した弱点である。


「司令!! 威力からして、エネルギーを圧縮したカートリッジタイプの魚雷と判明しました」
 分析結果を報告する兵士。
「よし。 貴様らを引きずりだしてくれる。 空間干渉波放射!!」
 空間干渉波を亜空間へ向け発射するガルバート旗艦。



「将軍!!」
「如何した!?」
「敵の空間干渉波で、これ以上潜航できません!! 通常空間に出てしまいます」
「くっ…… 全艦浮上!!」
(浮上させられるが、其れが貴様らの失敗だ!!)
「全艦、浮上と同時にデスラー砲を発射だ!!」
 今、正にデスラー砲の発射準備が進められる。
彼らは、知る事になる。 誰に弓を引いたのかを……

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