『此方、機関室!! エンジンの改装作業終了』
機関室から作業完了の報告が来た。
「よし。 徳川!! 最終チェックを兼ねて機動手順の確認をしろ!!」
『了解!!』
「後は、波動砲だけか……」
ヤマトの改装も波動砲を残すだけとなっていた。
「まだ、終わらないのか!!」
「す、すみません。 瞬間物質移送機の本体を何処に組み込むかで悩んでまして……」
「真田さんに聞けばいいだろう?」
「其れが、自分で考えてやれといわれました」
悩む作業員。
「本当に、方法はないのか?」
「はい。 いろいろ考えましたが、ありません」
「まだ、あるだろう!? 一箇所だけ……」
「あそこに組み込めるわけありません。 どうやってあの装置を組み込めと言うのですか!? 小さくしなければ、とても組み込めるわけ……」
はっと気づく作業員。
「如何だ!? あっただろう」
坂東が言う。
「ありました。 形を変え小さくすればいいだけでした」
「ヤマト出撃は、4日後だ。 急げ!!」
「はっ、はいっ!!」
其の作業員は、何かに取り付かれたように必死で作業に当たる。
今までの遅れを取り戻すかのように……
◇
「むかつく!! 何時になったら戦えるんだ!!」
ホルギリスは、司令長官室で荒れていた。
司令長官室の調度品などが壊れ散らかっていた。
「司令……」
「五月蝿い!! お前も、私を馬鹿にしに来たのか!?」
如何やら、ホルギリスは馬鹿にされていたようだ。
「出て行け!!」
兵士達も手を付けられない状況のようだ。
◇
「司令!! 本国から届いた資材で要塞の修理、完了しました」
兵士は、報告した
「作業員に急速を与えよ!!」
「しかし、提督。 本国命令で、要塞の装甲をテクタイト板で覆えとのことです」
「兵士達に休息を与えるのは、先になるな……」
アールフレッドは、申し訳なさそうに言った。
「兵士達よ、疲労の溜まっているところ申し訳ない。 もう一働きしてもらう。 本国からテクタイト板かが届いた。 其れを要塞の周りに張ってほしい。 無論、交代制でやってもらう。 第二班、第三班には、急速を与える」
アールフレッドは、第二班と三班に休息を与えた。
「あの攻撃力、新装甲であるテクタイトでも防げるかどうか……」
ガルマンの要塞は、24時間体制で改装が行われた。
兵士達も鞭打って作業に励んだ。
◇
「三千院くん」
長官が、三千院を呼んだ。
「何でしょうか!? 長官!!」
「ヤマトが出撃した後、アクエリアス大氷球を消す部隊を決めてくれたまえ」
「確かに、あそこは機密の塊ですね」
長官は、機密情報消去する部隊の選定を三千院に命じた。
「アレだけの質量です。 主力戦艦では、6隻ないと蒸発させられないでしょう」
「と、なると[春藍]になるか……」
「既に[春藍」の艦長に内意を伝えてあります」
「[春藍]にヤマト出撃後、アクエリアス大氷球の残骸を消す任に当たってもらう。 [春藍]艦長に伝えておいてくれ!!」
「了解!! [春藍]艦長に伝えておきます」
アクエリアス大氷球の機密情報消去の準備は、整った。
ヤマト出撃後、[春藍]の波動砲で蒸発させるだけだ。
ヤマト出撃まで後3日
0 件のコメント:
コメントを投稿